ヘアーイズエナジー。後編

前編からの続きです

京都のノブさんと合流しました

南阿蘇に行く為です

益城町と同じ位、震災被害が大きかったと

テレビやニュースで流れる度に

訪れたい気持ちで一杯でした

結論から言うと

南阿蘇村には行けませんでした

というよりは入れませんでした

全面通行止めなんです

これは彼を脅しているのではありません

ハグしてるんです

彼の自宅は全壊したそうで

今は避難所で生活をしながら

毎日ここで仕事をしてるそうです

かける言葉もありませんでした

彼は笑顔で僕に言います

自然災害だから仕方ないですと。

さっきガソリン入れた時

スタンドの方にお話を伺った時に

その方も家が全壊して

避難所と職場のスタンドを

毎日往復しているとの事

同じ事を言っていました

自然災害だから仕方ないって。

僕が熊本に住んでいたとして

家が全壊して

サロンも全壊したとしたら

同じ事を言えるのだろうか…

きっと無理だ…

何て強い方々なんだ…

前に進むしかないと言っていた。

一番被害が酷かった

地域には行けなかったけど

山のふもとを走っていたら

お洒落なカフェがあったので

お話を伺う事にしました

地震の被害の話を聞きたいのに

彼女達はまったく地震の話をしてくれない

僕らは美容師だと伝えたら

おもむろに工作ハサミを取り出してきて

髪切ってってお願いされました

ずっと髪なんて切ってないって。

工作ハサミですよ?

瓦礫撤去しに来たんだから

仕事で使う道具なんか

持って来てるはずないんです

しかし

どうしても切って欲しいと

頼まれたので

工作ハサミでヘアーイズエナジーを

ぶちかましました。


僕の直感では

間違いなく100均のハサミです


それでもメチャクチャ喜んでくれるんです




肩にかけるタオルもない

切った髪の毛が服につかない為の

カットクロスもない

クシもない

何か人が集まって来てる雰囲気を

感じたので、また必ず伺うとだけ約束して

カフェを後にしました

その他にもハチミツ屋さん



洋服屋さん

南阿蘇名物のあか牛の専門店

南阿蘇で仕事を再開されてるとこを

見つけては訪れました

少しでもお金を使いたかったので

ウロウロさまよいました

まさにザ不審者

心ゆくまで南阿蘇に住む方々と

触れ合って来ました

前回のボランティアカットの時も感じた

南阿蘇の方々もそうだ

ともかく明るいんだ

何故元気でいられるんだ?

先程も書いたが

もし僕に同じ事が起きたならば

彼等のようにパワフルに

振る舞う事は出来ないであろう

今回の熊本訪問で

何かを感じれると思ったけど

やっぱりわからなかった。

いや

わかるはずもないんだ

だって自分が被災してないのだから

でも寄り添う事はできるはず

だからここに来た

南阿蘇を後にした僕達は

自然と足が向かっていた


益城町に

倒壊した町を歩いていたら

子供がポツンと立ってるのが目に止まる

ボウズどうした?と話しかけてみたら

住んでる家は少し離れた団地らしく

団地はみんな無事だと言っていた

素直にボウズに聴いてみた

この景色を見て何思うの?

ボウズは言った

              「戦争みたいだねっ!」

俺は言葉を失った

確かに子供の目に映るこの景色は

学校で習う戦争の写真に重なったのだろう



アブねーから早く家に帰れよっと言って

益城町を後にしました

きっと僕はこれからも

何度も熊本を訪れるであろう

凄まじい勢いで進んでいく復興

色々と形を変えながら

僕は僕に出来る事をやろうと思う

今回の訪問で

一番強く感じた事は

やっぱりヘアーイズエナジーだった

僕が一人でも多くの人をハサミを通じて

元気になってもらう事が

僕が住む街を元気にし

その溢れ出るエナジーは熊本の被災地に

必ず届くんだと

改めて確信させてもらう事が出来ました

美容師による美容師にしか出来ない事

それは

一人一人のエナジーは小さいかもしれない

しかしそのエナジーが

100人

1000人

10000人と広がっていけば

莫大なエナジーになるに違いない

そんな事を思った

今回の熊本訪問でした



また来ます

ヘアーイズエナジー(^_−)−☆

泰斗のブログ

ラーメンはめちゃバリ硬派っす。

0コメント

  • 1000 / 1000